オリーブのプロフィール
トルコのエーゲ海沿い、特にアダテペの周辺の海岸線はオリーブに一面覆われています。
この地域は古代ギリシア文明が栄え、ギリシア神話や原始キリスト教と縁が深く、オリーブの木とオイルは、知恵の女神アテナのシンボルや、教会で聖なる灯をともすオイル等、尊い存在として大切にされてきました。厳しい自然の中で美しく力強く生き、果実やオイルという生命の糧を生み出す存在感が、人々の心の中で女神や聖なるものと結びついたのです。
アダテペの石鹸を作る「アダテペ・オリーブオイルミュージアム」は、これらギリシア神話の世界の中心の一つ、イダ山の山麓にあります。イダ山は地母神キュベレーやパリスの物語、ガニュメデとゼウスなどギリシア神話の舞台。豊かな水源に育まれ命が満ちる森、エーゲ海やレスボス島も間近に見える急斜面を巨岩やオリーブが覆う独特の風景が、神話が生まれる源となったのです。
今も大きな岩山や手で積み上げた石垣に囲まれ、大人一人では抱えきれない太いオリーブの古木が生える急斜面にどこまでも広がるオリーブ畑。
朝、その広大なオリーブ畑が朝日で金色に輝くと、神話が生まれるのもうなずける、静かで豊穣な光景に出会えます。
エーゲ海の風を受けて育つアダテペのオリーブ
トルコのエーゲ海沿い、特にアダテペの周辺の海岸線はオリーブに一面覆われています。
この地域は古代ギリシア文明が栄え、ギリシア神話や原始キリスト教と縁が深く、オリーブの木とオイルは、知恵の女神アテナのシンボルや、教会で聖なる灯をともすオイル等、尊い存在として大切にされてきました。厳しい自然の中で美しく力強く生き、果実やオイルという生命の糧を生み出す存在感が、人々の心の中で女神や聖なるものと結びついたのです。
アダテペの石鹸を作る「アダテペ・オリーブオイルミュージアム」は、これらギリシア神話の世界の中心の一つ、イダ山の山麓にあります。イダ山は地母神キュベレーやパリスの物語、ガニュメデとゼウスなどギリシア神話の舞台。豊かな水源に育まれ命が満ちる森、エーゲ海やレスボス島も間近に見える急斜面を巨岩やオリーブが覆う独特の風景が、神話が生まれる源となったのです。
今も大きな岩山や手で積み上げた石垣に囲まれ、大人一人では抱えきれない太いオリーブの古木が生える急斜面にどこまでも広がるオリーブ畑。
朝、その広大なオリーブ畑が朝日で金色に輝くと、神話が生まれるのもうなずける、静かで豊穣な光景に出会えます。
文明を育てた大きな恵み
オリーブはモクセイ科の常緑喬木で学名を「Olea europea」といいます。紀元前3000年頃にはギリシア、トルコなどエーゲ海沿岸地域、イタリアやスペイン、モロッコやチュニジア、エジプトなどの北アフリカで既に栽培されていたことが良く知られています。南北両半球の緯度25度から45度の温暖な地域に広く分布し、中近東でも広く栽培され、それぞれの地域で食用、医療に活用され、珍重され、また重要な交易の品物でもありました。
救世主を意味するヘブライ語「メシア」は、「油を注がれた者」を意味し、これはイスラエルの王は即位する時に頭にオリーブオイルを注がれた事に由来し、古代ローマでは、戦いに勝った戦士には、オリーブの冠が与えられ、古代エジプトのファラオは、オリーブをモチーフにした彫刻と共に葬られました。また、チュニジアにあるイスラム最古の学校の名前は「ジトゥーナ」、アラビア語でオリーブを意味する「ジトゥーン」から取られています。このように、オリーブが多くの文明で平和、叡智、豊穣、大地など豊かさや高貴さなどの象徴とされてきているのは、古代から、そして今もこの植物の油が人々に愛されてきた証拠かもしれません。
木の高さは5m程、皮が厚く硬い葉を持ち、乾燥に強く、生命力が強い木です。
地域によっては、樹高が低く、実を沢山つける若い木の方が、収穫の効率が良いため、古い木は切られてしまうことが多くなりましたが、歴史が長く、生活とオリーブが密着した存在である、トルコでは、樹齢数百年のオリーブの木が大切に守られ、貫禄あるオリーブの巨木が並ぶ見事な畑も多く残ります。
また、トルコでは、原種のオリーブをまず育てますが、その実は、食べることも、オイルを取ることも向きません。しかし、とても丈夫なので、この原木に、食用になるオリーブの木を継ぎ木します。
オリーブの花の季節は、4月から5月頃。
直径5mmほどの小さな白い花を房状につけます。金木犀に似た、甘く涼感のある芳香のある花で、春には、あたり一帯に花の香りが漂います。花が終わると、小さな緑のフットボール型の実がつき、徐々に膨らみ、12月頃、緑から、黄色、赤、紫がかった黒と、オリーブの実は熟し、収穫の時期を迎えます。収穫は、一年ごとに、豊作の年と、収穫の少ない年があります。
オイルを取るのは、香りと、実の油分の含有量のバランスが最も良い、完全に熟すよりわずかに前のものです。オイルは、種からでは無く、果肉に含まれ、果肉をすりつぶし、ジュースを取ってから、水分と分離させることでオイルを得ます。
果実は、そのままでは、あくが強く、渋みが強いので、灰汁抜きをし、塩漬けや酢漬けにするなどの加工を重ねて食用にします。こうして加工して得られるオイルも実もは、パンにつけてバター代わりにするなど、バターや塩のように、日々の食卓に書かせない存在です。厳しい気候の中でも、力強く育ち、オイルや果実を与えてくれるオリーブは、まさに生命の木と言えるでしょう。
肌にも美味なるオイル
オリーブオイルのの成分は、全体の75%ほどを占めるオレイン酸。皮脂に近い性質を持ち、長くしっとりした手触りを保つのが特徴です。その他リノール酸10%、フェノール化合物やビタミンE、スクワレン などの微量成分を0.5〜1.5%含みます。
特にエクストラバージンオイルは、オイルの酸度が低く(アダテペのエクストラバージンオイルは0.8%以下)ビタミン Eを多く含むことから、弱ったり、敏感になりがちな肌、乾燥肌にも相性がよいものです。この他、抗酸化力のあるポリフェノールやフェノールの仲間なども、保湿性を高めたり、肌を生き生きさせる働きがあります。
石鹸にすると、泡立ちは良くはありませんが、温水でも冷水でもしっかりとした洗浄力を保ちながら、保湿力も高く、肌をしっとりとした優しい手触りに洗い上げるのが特徴です。
写真(上から):
【 収穫されたオリーブ 】
アダテペのオリーブは、農薬の変わりに害虫のライバルになる昆虫を畑で育てたり、ヤギの糞を肥料にするなど、農薬や化学肥料を使わないオリーブ栽培にこだわっています。一年を通じて畑でオリーブの世話をする人、オリーブの収穫期の収穫人など、村での仕事の創出にもアダテペ・オリーブミュージアムの畑は役立っています。
【 オリーブの花 】
5月、オリーブは、白い小さな花を房状につけます。少しキンモクセイに似た、甘い芳香がある香り高い花です。
【 黄金に輝くオリーブ畑 】
早朝、アダテペのオリーブ畑はエーゲ海から昇る朝日で金色に輝きます。黄金の姿に相応しくオイルも黄金。美味しい実やオイル、そこから得られる仕事や健康と、その恵みもまさに「黄金」です。
【 オリーブの古木 】
オリーブの樹は、成長はゆっくりですが、とても長命です。時々古い枝を切り払い、若い枝を育てれば、200年、300年と永らえます。
ところが、今では、オリーブの古木を見るのは難しい事になってきています。多くの地域で、機械による収穫や管理が発達。機械の規格にあわせ、例えば枝に振動を与えやすいように、太くなりすぎていない若い樹ばかりを常に栽培し続ける畑の作り方、つまり「工場」のようなオリーブ栽培が増えているためです。
大人3人でようやく抱えきれるような古木が畑を覆うようなオリーブ畑を見られるのは、トルコのエーゲ海沿岸、あるいはアダテペならでは。家族のように一本一本の樹に思いをかけながらオリーブの古木も大切に育てるからこそです。
【 オリーブの実を集める村の女性 】
オリーブの実の収穫は12月。年間を通じた畑の管理の他、実の収穫も村の人々の仕事を作り出す事に繋がっています。男性はまだ樹になっている実を収穫し、エクストラ・バージン・オリーブオイル用にします。女性達は、熟して地面に落ちた実を集めます。これは、塩漬けなどの食用に用いられます。
【 アンフォラ 】
紀元前15世紀頃、シリアやレバノン周辺で使われ始め、地中海全域に広がり、ギリシア、ローマでは、ワインやオリーブオイルの運搬や保管に用いられ、7世紀頃まで利用されました。地中海貿易で広く使われたため、今でも、エーゲ海周辺では、海底から古いアンフォラや当時の遺物が引き上げられる事がしばしばあります。オリーブミュージアムには、こうしたオリーブオイルにまつわる遺物も展示されています。
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