ガスール ~製造~

よりなめらかに心地よいガスールを ~ナイアード・モロッコが作るガスール

ナイアードがガスールを紹介し始めた当初はモロッコの伝統製法を用い、既に加工された状態のものを販売していましたが、時に粒子が粗くなる等、品質が安定しませんでした。「もっとなめらかなガスールを作れるはず」と、2004年、ナイアード・モロッコはマラケシュに工房を設立、ガスールの自主生産を始めました。スタッフ達の丁寧で忍耐強い作業、様々な工夫によって、従来より溶けやすく、なめらかな肌ざわりのガスールをお届けできるようになりました。

マラケシュの太陽、風の力を借りて ~ガスールができるまで~

原石を乾燥

原石を乾燥させる

ガスールの原石は、とても粒子の密度が高く、そのままでは水に溶けません。しかし、強い太陽の下で乾燥させると、自然に小さくひび割れて砕けていきます。その状態で、初めてガスールは水に溶けるようになります。原石を時間をかけてよく乾かすことで、ガスールはなめらかな使い心地になります。


小さくなった原石の欠片の中からスタッフ達は手作業で、二酸化ケイ素等、ガスールの鉱脈から出てくる鉱物の結晶を取り除きます。取り除く手間はあっても、ケイ素等は決して厄介な存在ではありません。これらは薔薇に似た美しい形をし、キラキラと光るためガスールの鉱脈を見つける目印になり、ガスールがミネラルをたっぷり含んだ粘土であることを証明しています。

水に溶かす

水に溶かす

地下およそ40mから汲み上げた地下水でガスールの原石を1日かけて溶かします。乾燥し小さく砕けた原石はひび割れからたっぷりと水を吸い込み、徐々に大きく膨らんでいきながらペースト状になっていきます。休憩時間には、静まり返った工房で、膨らんでいくガスールがひび割れにたまった空気を追い出していく音がひっそり響きます。

フィルタリング

溶かしたガスールを目の細かなフィルターでこし、緻密に固まって溶けきれなかったガスールや、原石の中に残っていたケイ素等の結晶を取り除きます。フィルターに残ったものはほとんど溶けきれなかったガスールの小さな塊です。異物がほとんど見られないことは、ガスールの原石の純度が高いことを示しています。なめらかでつややかで美味しそうにも見えるガスールの溶液を、スタッフ達は「チョコレート」と冗談を言い合います。溶けきれなかったガスールは、もう一度乾燥させ無駄なく使います。

天日干し

テラスにガスールを流す

フィルターでこした後は、とろりとなめらかなガスール溶液を屋上の専用テラスに流します。最初は溶けたチョコレートのようですが、少しずつ乾いて自然に小さな欠片になっていきます。一度原石を溶かし、たっぷり水を含ませることで、ほどよく欠片の中に気泡ができ、なめらかに溶けるガスールを作ることができるのです。


ガスール作りの最盛期は7月から9月。毎日気温が40℃になる真夏の頃。暑く乾燥するマラケシュにも時節夕立があります。雨が降ってしまったら、乾きかけのガスールや原石に雨の跡が付いてしまい台無しになってしまいます。夕立がある時はそれを知らせる強風が吹きます。作業帽を吹き飛ばし、立っているのもやっとという嵐の中、ガスールをスタッフ総出で倉庫へ一旦格納し、夕立が去った後、テラスを掃除し再びガスールを干します。

選別

できたガスールの検品

目の粗い大きなふるいで、大きな欠片のガスールと小さな欠片のガスールに分けます。小さな欠片のガスールは粉砕して「ガスール粉末」にします。


大きな欠片は「ガスール固形」になります。ガスールは、製造をモロッコスタッフが担当しています。選別された欠片のガスールは、モロッコのスタッフにより目視で異物の混入がないか丁寧に検品され、包装されます。

よりなめらかに、より優しく ~「ガスール固形」と「ガスール粉末」の違い~

ガスール

マラケシュのスーク(市場)で売られるガスールは、溶かしたガスールが乾く時にできる欠片そのもの。私達がお届けする「ガスール固形」にあたります。この欠片は、ガスールが溶けた時に含んだ水がつくる気泡により、再び使う時にはふんわりとしたペーストになります。
全身に使いたい時は、たっぷり溶かしても均一に水に溶けやすいガスール固形がおすすめです。


一方、「ガスール粉末」は、欠片を粉砕し粉状にしています。粒子が細かいため、ガスール固形の粒子感が気になる方に、なめらかでより優しい使い心地を実現しました。
ガスール粉末は、少量であればかき混ぜですぐに使うことができるので、忙しい朝の洗顔等にもおすすめです。タルカムパウダー等の、様々な手作り化粧品の基材としてもお使いいただけます。

より使いやすく、保存も便利なチャック式パッケージ

ガスール

ガスールのパッケージは封を破って開ける仕様のため、「保管に不便」「持ち運びが心配」という声を多く頂きます。そんな声にお応えするために、2019年9月、開閉可能でそのまま保管できるチャック式のパッケージにリニューアルします。また、パッケージにマチがついて自立するスタンドパック仕様になり、洗面台等の狭い隙間にもしまえるようになります。
白い柔らかな質感がある紙パッケージで長年ご愛用頂いていた500gサイズも、同じチャック式のスタンドパック仕様に生まれ変わります。皆様の生活のそばに寄り添えるよう、より使いやすく、より便利に。

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