アダテペの石鹸~製造~

乾燥中のアダテペの石鹸

優しいまなざしでタイミングを見極め作る~石鹸職人が受け継ぐ伝統的な製法で作られる石鹸~

アダテペの石鹸は、アダテペ・エクストラバージンオリーブオイルの良さを生かすように、一昼夜かけて低温で鹸化し、じっくり練り上げた石鹸です。オイル作りから、石鹸づくりの最後の仕上げまですべて職人が手作業で仕上げた石鹸です。
こうしてできた石鹸は、ほのかに搾りたてのエクストラバージンオリーブオイルの新鮮なグリーンが香ります。リッチなクリームを馴染ませたような潤いを与え、肌を洗い上げるのが特徴。オリーブオイルの石鹸は泡立ちが少ないものの、オイルの主成分であるオレイン酸は、冷たい水でもお湯でも汚れをしっかりと落とします。汚れはしっかり落としながら潤いを与えるので、赤ちゃんや乾燥しがちなデリケートな肌の方等、幅広い年齢やスキンタイプの方にお使いいただけます。

鹸化していく石鹸

石鹸づくりは、まず、オイルを人の背丈ほどの大きな釜で温めることから始まります。オイルが温まってきたら、少しずつ苛性ソーダを加えます。釜の中では、オイルと苛性ソーダの化学変化が起き、オイルは次第にクリーム状の石鹸素地へと変化していきます。この現象を「鹸化」といいます。オイルが石鹸に変わる瞬間です。
ゆっくりと暖められた石鹸素地は、気泡を含み盛り上がり、ダイナミックに音をたてて粘りがある素地が沸騰します。石鹸素地の表情を見計らい、苛性ソーダを足していきます。
 
ゆっくりと長い時間、薪をくべながら素地の様子を見守り、鹸化の終わりを見極めたら、火を止め、石鹸素地を落ち着かせます。そして、純石鹸分以外の成分を取り除く「塩析」という操作を行います。素地に塩水を加え、再び温めると、純石鹸分は釜の上の方へ浮き上がり、塩水は下に沈んで二層に分かれます。下に沈んだ塩水は排水用のバルブを開き、釜から出します。この塩析の工程で、石鹸分以外の成分を塩水と一緒に石鹸素地から取り除きます。この工程は「石鹸を洗う」とも言われます。
塩析前は、ベージュがかった色合いの石鹸素地は、塩析が進むほどに白くなっていきます。

石鹸素地を流し入れる

塩析を終えた石鹸素地は、カッテージチーズのようにかたまり状になっています。それを釜から取り出しヘラで丁寧に練って、均等なクリーム状の石鹸素地に仕上げます。このころには、しっかりの粘りのある固めのペーストになっていて、オイルだったことを忘れてしまいます。
素地を練るこの工程は、釜からすくいあげたときに混ざる気泡を抜き、釜の上下で異なる石鹸素地の温度を均等にし、型入れ後、石鹸が固まる速度を一定にするためにもなくてはならない作業です。
 
しっかり練った素地を、まだ湯気があがっている間に型に流し入れます。
型に流し込んだ素地をこてでのばし始めると、湯気が立ちのぼり、あたりにオリーブオイルの優しい香りが立ちこめます。このときに素地の中に空気が入り込むと石鹸に穴ができてしまうので、できるだけ空気を含ませないように手早く素地を均等にのばしていきます。温度や手触りを意識しながら、粘りがあり熱い素地をのばすのは、繊細でありながら腕力が必要な重労働です。

石鹸素地を整える

こてでのばした石鹸の上からトントンと木べらで叩き素地をしめます。素地の表面から少しずつ冷めて、クリームのように柔らかかった素地は堅くなっていきます。

ゆっくりと冷ます

石鹸作りに最適な晩秋から冬にかけて、底冷えがする寒い日があります。石鹸が急激に冷めてしまうと素地をカットするのも難しくなり、石鹸表面と中の状態が均質になりにくくなります。一晩かけてゆっくりと素地を冷ますために、石鹸の上には保温のための麻袋を掛け、室温が急激に下がらないように置き火をしておきます。石鹸職人ならではの経験、いい石鹸を作るために手間を惜しまない気持ちが込められた作業です。
 
翌朝、石鹸上の麻袋をとり、スケールで石鹸をカットしていきます。石鹸の大きさが均等になるように垂直に刃を入れるには相当の集中力を要します。1列をカットする間、息を止めるように一息に行うので、1枚の木枠の石鹸を切り終える頃には、汗だくになってしまうほどの大変な作業です。

石鹸の表面を削る

石鹸表面を削り、整えます。表面がきれいに整うまでには、削られたフレーク状の石鹸がたくさん出ます。このフレーク状石鹸は、工房やスタッフの家で洗濯や掃除に用いられて無駄になることはありません。
 
ナイアードでは、このフレーク状石鹸を使った「石鹸づくり」のワークショップを行っています。

刻印を打つ

いよいよ石鹸づくりの総仕上げ、刻印を打ちます。
ひとつひとつ、木槌で「Adatepe」が刻まれた印を打っていきます。石鹸づくりの工程を思い起こすように、心を込めて1つ1つに力強く刻印を打つので、一度にできる石鹸全てに刻印を打ち終えた頃には汗びっしょりになります。

乾燥

刻印が打たれた石鹸を、1つ1つ木枠から取り出し並べます。乾燥の度合いを見ながら、均等に乾くように風通しのよい面を変えながら乾燥させ、乾燥期間が終了した後、パッキングし仕上げます。
 
仕上げは、ミュージアム近郊に住む女性達が行います。石鹸の表面を削り、整えた後にパッキングします。 脱気パッケージにすることで、素材オイルの新鮮な香りをそのままお届けすることにこだわりました。

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