アルガン石鹸~素材~

自然で優しい使い心地を生む素材 ~アルガン石鹸に使っている素材~

石鹸の基本的な材料は油脂とアルカリだけなので、石鹸の性質には材料となる油脂の性質が大きく影響しますが、熱を加えず石鹸を作るコールド製法では、素材そのものの特徴がより活きた石鹸になります。
アルガン石鹸はそれぞれに特徴が異なる4種類の植物オイルを使用したコールド製法の石鹸。肌にいきいきとしたハリをもたらすアルガンオイルや、肌を優しく包み潤わせるエクストラバージンオリーブオイル、軽やかな泡立ちを作るココナツオイルなどを組み合わせて、優しい洗い上がりと使いやすさを生み出しています。

1.アルガンオイル

アルガンの木と実

モロッコのみに生育するアルガンの木の実から搾るオイルです。オイルを採るのに必要な仁は、固い木の実の殻を割り手作業で取り出さなくてはならないため、生産量が限られる貴重なオイルです。
ビタミンEやトリテルペンアルコールなど、アルガンオイルならではの、肌を生き生きとさせる成分を豊富に含み、肌をやわらかにもちもちとハリと潤いがある手触りに洗い上げます。
石鹸にすると、泡立ちが良いものの軽く消えやすい欠点があります。

2.エクストラバージンオリーブオイル

オリーブの実

ナイアード・モロッコのマラケシュ郊外の工房の敷地内の農園で、自然栽培されたオリーブから搾油したエクストラバージオイルを使っています。

エクストラバージンオリーブオイルは、新鮮なオリーブの果実を搾り、その上澄みに集まるオイルだけを集め、濾過しただけの、オリーブオイルの中でも、もっとも酸化度が低く、フレッシュなオイルです。
オリーブオイルの主成分は、全体の75%ほどを占めるオレイン酸。皮脂に近い性質を持ち、長くしっとりした手触りを保つのが特徴です。その他リノール酸10%、フェノール化合物やビタミンE、スクワレンなどの微量成分を0.5~1.5%含みます。
特にエクストラバージンオリーブオイルは、オイルの酸度が低く、ビタミンEを多く含むことから、敏感肌、乾燥肌にも相性がよいオイルです。この他、抗酸化力のあるポリフェノールやフェノール類なども、保湿性を高め、肌を生き生きさせる働きがあります。
石鹸にすると泡立ちは良くはありませんが、温水でも冷水でもしっかりとした洗浄力を保ちながら、保湿力も高く、肌をしっとりとした優しい手触りに洗い上げるのが特徴です。

3.ココナツオイル

ココナツの実

ココヤシの実から採ります。軽い使い心地のオイルで、肌をなめらかに整える効果があります。
ココナツオイルを使うことで固く、溶けにくく、豊かな泡立ちの石鹸ができ、冷水や硬水でも洗浄力を発揮します。抗酸化力があり、品質保持の働きもします。
コールド製法の石鹸は保湿成分であるグリセリンを多く含み、スキンケアやヘアケアに適している一方、溶けやすいという欠点もありますので、それを抑えるために加えています。

4.パームオイル

アブラヤシ

アブラヤシの実から採るオイルです。
石鹸にすると、固く、溶けにくい石鹸ができます。ココナツオイルと同じく、コールド製法の石鹸特有の溶けやすさを抑えるために加えています。

モロッコの黄金・アルガンオイル

アルガンの木

アルガンの木は、学名を Argania spinosa といい、モロッコのみで生育する植物。シアバターで知られる「シアの木」と同じアカテツ科の仲間です。乾燥した厳しい気候の中で育ち、その成長はゆっくりですが、大きくなると木の高さは7~10mにも達します。先端がとげのように尖った枝に、長さ1cm、幅4mm程のだ円の葉がつきます。花も、刺状の枝に直接つきます。花は花弁が無く2mm程の小さな目立たないものですが香りの良いものです。果実は楕円で、オリーブの実にも良く似ていますが、先端が微かに尖っています。花も実も、ほぼ通年つきます。
この果実の種子の中にある仁の部分から採れるオイルがアルガンオイルです。


アルガンオイルの成分は、グリセリドがオイルの99%を構成し、不飽和脂肪酸がそのグリセリドの主要な成分、オレイン酸とリノール酸が脂肪酸の大半を占めています。
しかし、アルガンオイルの素晴らしい使い心地を作り上げているのは、量はわずかでも肌に良い効果を与えると言われる多様な微量成分です。主な微量成分はカロチン、キサントフィル、トコフェロール、トリテルペンアルコール、ステロールなど。特に、トコフェロール類(ビタミンE)は、オリーブオイルよりも豊富に含まれています。これらの成分から構成されるアルガンオイルは浸透性が高いため肌なじみが良く、肌をふっくら、みずみずしく整えるのが特徴です。
アルガンオイルはそのスキンケア効果の高さと希少性から、「モロッコの黄金」と呼ばれることもあります。

アルガンオイルの作り方

アルガンの実を割る

オイルが採れる部分は果実ではなく、種の中の仁。乾燥させたアルガンの実の果肉の部分を取り、どんぐりより少し大きめの、厚く硬い殻に包まれた種を1つ1つ石で割って仁を取り出します。
アルガンの種はとても硬く、仁を取り出す作業には機械を使えないため、すべて手作業で行わなければなりません。小さなアルガンの種の殻を1つずつ石で割り、仁を取り出すのは大変な作業。1日働いても2kgの仁を取り出すのが精いっぱいです。
アルガンオイルはこの仁の部分を圧搾して作られますが、採れるオイルの量は仁の重さの30~50%のみ。いかに手間がかかり、貴重なオイルであるかがおわかりいただけると思います。

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