朝摘みばら水~製造~

ムゴナの農家さん

ムゴナの地域の人々と作ること

ナイアードの朝摘みばら水は、モロッコと日本のスタッフ、そしてムゴナの村の人々が共同で作ります。薔薇の栽培、買い付け、選別、蒸留までが、ムゴナの工房で行われ、ボトリングは、マラケシュの工房で行われます。良いばら水を作るためには、良い薔薇を集め届けてくれる村の人々の協力が不可欠です。また、朝摘みばら水の製造中はスタッフもムゴナに滞在し、村の人々と同じように生活します。朝摘みばら水は、村の人々との関わりなくしては成り立たないものです。
本来、ベルベルの人々は結束力が強く、その社会へ入ることはとても厳しく、ムゴナでばら水づくりを始めた私達とは互いを探りあう緊張した関係でした。2005年にムゴナでのばら水づくりを始めてからこれまでに重ねた年月の中で村の人々とスタッフ1人1人の思いが結ばれていく数々の出来事がありました。
地域の人々と、より深い意味での上質さを求める気持ちと、利益を分かち合い共有することで、伝統的なものづくりをこれからも繋げていきたいとナイアードは考えます。

手で摘む

シンプルな製造工程

朝摘みばら水の製造工程は至ってシンプル。朝摘みの薔薇を選別し、蒸留、できたばら水をボトリングしお届けしています。しかし、シンプルだからこそ、1つ1つの工程を丁寧な手作業で行うことにこだわります。

薔薇の選別

香りを守るために ~薔薇の選別~

薔薇がもっとも多く芳香成分を含み、香り高いのは早朝。村の人々は、この時間に限って花を摘みます。そして朝摘みの薔薇が、私達の工房に届けられます。
薔薇の香りは、花びらだけでなく、雄しべ、雌しべの部分に特に濃厚な香りがあります。ばら水の深みのある香りのため、私たちは、花びらだけではなく、花全体、がく、しべの部分もばら水の原料として用います。
選別作業では、香りに苦味や酸味がでないように、枯れた花や葉などを1つ1つ手作業で取り除きます。古い花や傷んだ花が多いと、酸味の強いばら水になり、葉が多いと青臭い匂いが強くなるためです。緩く閉じたまだ若い花は1つずつ手で開いて使用し、若い蕾は取り除き、工房のテラスでドライローズにします。
 
村の若者も選別作業に加わってくれるのですが、彼らは子供の頃から薔薇の仕事を手伝ってきているので、花を扱う手の繊細さ、丁寧さ、素早さにはマラケシュ出身者が多いナイアード・モロッコのスタッフ達も驚くこと、学ぶことが多いようです。

蒸留器の蓋を閉める

透明な香りを作るために ~伝統的な水蒸気蒸留~

大量に早くばら水を作るには、ボイラーを用い、高い圧力をかけて作る方法もありますが、圧力によって薔薇の香りが変わってしまいます。 私達は、圧力がかからない伝統的な蒸留器で、新鮮な薔薇の香りそのものが残るように、ゆっくりと時間をかけて蒸留します。蒸留に使う熱湯の温度が上がりすぎないように、数時間にわたり火加減を調整しつづける根気を必要とする作業です。経験を重ねたスタッフ達は、蒸留器の振動音で繊細に火加減を調整します。
1回に生産するばら水の量は、使用した花と同じ重さのみとすることを原則とし、薔薇の状態、香りを確認し、花の香りが薄い場合にはそれより少ない量のばら水を作ります。それは大体100mlの蒸留につき花を60~66輪ほど使う量になります。いわば「朝摘みばら水」には、一瓶に60輪の薔薇のエッセンスが入っていることになります。
 
ばら水のような芳香蒸留水は一般的に、精油の副産物と考えられていますが、モロッコやチュニジアでは、あらかじめ芳香蒸留水をつくることを目的にします。もちろん、朝摘みばら水も同様です。
蒸留したばら水を数日保管すると、表面にうっすらと油膜が張ります。薔薇の精油です。精油を取り分けないため、朝摘みばら水には、わずかに精油も含まれることになります。

朝摘みばら水

形、模様からもモロッコの空気を感じる

~ボトル~
芳香成分が逃げないように、ガラスのボトルを使用しています。ボトルに触れた時、花びらのデリケートな感触や、ばら水の柔らかな使用感をイメージさせるフロストガラスのボトルです。
柔らかな使用感、使用後の清々しさをイメージさせるライトブルーのラベルの意匠には、土壁のレリーフをイメージさせるモロッコの伝統的な模様を取り入れました。ラベルやパッケージからも、モロッコの空気を感じていただければと思います。
~化粧箱~
薔薇の町、ムゴナ周辺のベルベルの村の土壁の建造物をイメージしたパッケージです。ガラスのボトルを守る緩衝剤の役割を果たします。

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