ムゴナの朝。
早朝これから咲き誇る薔薇のつぼみが静かに並びます。澄んだ朝の空気の中、ひとつひとつの薔薇がその秘めた香りを放ち始める頃、農家の人々が手間を惜しまず、丁寧に手摘みで収穫を行います。
ナイアードの朝摘みばら水は、古来より受け継がれてきた伝統の蒸留法によって、ゆっくりと丁寧に抽出されます。蒸留の過程で、薔薇の香りとそのエッセンスが水蒸気に溶け込み、やがて冷たい水の中にその純粋な形を現すのです。この一連のプロセスを通じて、自然の恵みと人の技がひとつとなり、特別なばら水が生まれます。
モロッコ北部の小さな町ムゴナ。
古くは野生動物から畑を守るために薔薇で垣根を作り農業を営んでいました。
暖かい陽光を浴びる日々、薔薇の香りは一層豊かに広がり、特に涼やかな早朝にはその香りが最も濃密に漂います。今年の春は、昨年よりも穏やかな天候が続き、山の麓で咲く薔薇は、日を浴びて早く花開き、農地に近い畑の周りでは、木陰でゆっくりと咲き始めました。
昨年と同様に雨の少ない年となったモロッコ。しかし、初めは淡い色合いだった薔薇も、日が経つごとにその彩りを深め、香りも豊かに育ちました。今年のばら水は、清涼感あふれる軽やかなグリーンの香りが特徴です。モロッコのスタッフが心を込めて手がけ、年に一度の特別な作業で生まれる、この朝摘みばら水をぜひお楽しみください。
(レポート:ナイアード・モロッコ社 ラシッド)




