朝摘みばら水~2015年製造レポート~

ムゴナの薔薇 アーモンドの実

暖かく、昨秋の豪雨がもたらした早い開花

日本に暮らす私たちも、身近なところで気候の変化を身をもって感じた夏でした。同様の理由かどうかは明らかではありませんが、今年、モロッコの薔薇の町ムゴナは暖かい春となりました。

ムゴナの畑の様子

ナイアード・モロッコの朝摘みばら水チームが製造のためにマラケシュからムゴナの工房に拠点を移すのは、毎年決まって4月の中旬頃。例年ムゴナの春は、サハラ砂漠にほど近いため朝晩の寒暖の差が大きくなります。殊にムゴナの薔薇の季節の始まりは、空気が澄んだひんやりした日が多いため、昨年までの4月の中旬は薔薇の花もまだ蕾が色づき始めたばかりといった印象でした。しかし、今年の暖かな春はナイアード・モロッコが拠点を移すとほぼ同時のいつもよりも早い開花と、シーズンを通してのたくさんの薔薇をもたらしました。
昨秋、ムゴナのあるモロッコ南部では豪雨により大規模な洪水が発生し、大きな被害をもたらしました。その雨は乾いた土地を潤し、半年経ったこの春、ムゴナを流れる川の水を豊かにし薔薇だけでなくアーモンド、アプリコット等の果物も豊作となりました。
そんな天候の中育まれた薔薇は、可愛いピンク色でとても美しいかたち。薔薇の開花が最盛期になるにつれ一層良い香りになっていきました。

薔薇の選別を行うスタッフ ムスタファ

ナイアード・ムゴナ工房

薔薇の最盛期は5月上旬頃。4月は開花を待つ蕾が目立ちます。薔薇は、時をずらして1本の枝の先に何輪もの花を咲かせるため、同じ枝に花と蕾をつけています。まだ蕾が多い頃に工房へ届けられる薔薇の袋の中には、花と一緒に摘まれた蕾も多く見られます。蕾は、香りを閉じ込めているので蒸留には適しません。そのため、薔薇と蕾とを分ける選別作業が必要となるのですが、 蕾が多いとその選別作業にはひときわ時間がかかります。今年は薔薇の開花が早く工房に届けられる薔薇の袋に蕾が少なかったので、ムゴナの蒸留作業が例年に増して順調に進みました。

マラケシュでの製造 ~ボトリング~

ムゴナ工房に届けられた薔薇

ムゴナでの蒸留が終わった後は、蒸留したてのばら水をマラケシュ工房へ運びボトリングを行います。モロッコはイスラム教の国でラマダン(断食)がありますが、今年はラマダンがボトリングの期間と重なりました。 モロッコのスタッフもラマダンの期間は夜明け前に食事をとり日没まで食事はおろか水も摂らない生活を送るので、工房の稼働時間は通常より短くなります。短い稼働時間で予定通りに製造が進むのか始まる前には心配でしたが、昼食を摂らずにひたすらボトリングに集中することができ、予定通りに日本への出荷日を迎えることができました。ラマダン中は普段より穏やかに製造に取り組めると話してくれるスタッフもいました。

そんな、順調な製造を経てお届けできる2015年の「朝摘みばら水」は、
「甘く可愛らしい花の香気の中に、透明感ある瑞々しいグリーン。
微かに長く残る、深く華やかなローズやジャスミンのブーケの香り」
薔薇の花の芳香蒸留水らしい華やかな香りとなりました。今年ならではの香り、
そして、ボトルの中で変化し続け、深みを増していく香りの移ろい、一期一会の香りをお楽しみください。
 
(レポート:ナイアード・モロッコ ラシッド、レポート補足:赤座)

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