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インドと木藍のつながり

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木藍の若葉

古代の木藍

現在、木藍は自然素材の白髪染めとして使われています。しかし、木藍は、藍染めの原材料として長い歴史を持つ植物です。インドでは、インダス文明時代(紀元前3500~1500年)の人々は木藍を栽培し、衣類を染めた記録があります。また、アラビア海と紅海の航路でメソポタミア、エジプトに伝わりました。

古代ローマ・ギリシアにも、インドからの木藍の貿易が盛んに行われました。藍染めの衣装は、王族・貴族たちに愛用されていました。紀元2世紀頃活躍した数学者プトレマイオスが「人々はインド産のシルク・スパイスだけではなく、青い服にも金をつぎ込んだ」と皮肉ったほど、インド産の木藍や藍染めは高価なものでした。

木藍の黄金期

木藍の貿易は、アショーカ王時代(紀元前285年頃)から中世初期(7~10世紀)まで続きました。アショーカ王は、藍染めの織物工場を持っていました。

※ アショーカ王:古代インド、マウリヤ朝の三代の王

中世後期(14~17世紀)では、インド産の織物、特に綿は、ヨーロッパで流行しました。綿織物は大衆のためのものでしたが、藍染めの綿織物は、高級品でお金持ちに人気がありました。その影響で藍染の綿織物は、当時インドを支配していたムガル帝国に莫大な利益をもたらしたのです。

木藍産業の衰退

木藍は、インドが植民地支配された時代も、一大産業として広い範囲で栽培されました。しかし、1930年頃にドイツで発明された合成インディゴにより、インドの木藍産業がやがて衰退していきました。

木藍・白髪染めとしての歴史

木藍がいつから白髪染めに使われたかは確認できていませんが、ムガル時代(15~19世紀)に使用のヒントがあるとの記録があります。生葉そのままをペースト状にして髪の毛に付け、キザーブ(Khezaab、Khijaab)と呼ばれます。木藍の粉末ではないので現在と違う使い方ですね。ちなみに、現在もムガル帝国の影響が強い北インドでは、暗い色の髪染めのことをキザーブと呼びます。

ヘナの染め方について、ナイアードヘナサイトで紹介しています。

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